旧相馬家住宅つれづれ
令和5年、旧相馬家住宅開館に向けてごあいさつ
2023年3月27日
旧相馬家住宅の新しい年が始まりました。厳しかった冬も終わり、長い間、生活を脅かしたコロナもどうやら終息に向かいそうな気配です。まだこの先どうなるのか不安ですが、一日も早く正常な日常を取り戻したく思います。
令和5年は、4月1日から公開を再開いたします。今年度は、旧相馬家住宅を若い世代に承継していく大きな節目の年になると考えます。新しい継承者にはその人なりの思いもあるでしょうし、運営についても今までと違った方法が取り入れられることもあると思います。
その一つとして、当分の間、閉館日を週2日から3日に増やす予定です。また、夜間のライトアップも再開いたします。長期間の保存を続けるにはどの方法がベストなのかを、常に頭に入れておく必要があります。
この屋敷は、多くの識者が言われますように、明治の商人の住まいとしては、北海道にありながら全国的に見てもまれにみる立派な状態を保っている居宅です。それは、屋敷を創った先人たちの心意気と努力があったからに違いありません。これから50年100年、文化財として守って行けるかどうかは、守って行く人たちの心構え次第です。訪れて気になったこと、注意したいことが目につきましたら、遠慮なく声をかけていただきたいです。経験のない若い人たちが情熱を持ち続けられますように、どうか声援を送ってくださいますよう、お願いします。
せっかく残されてきたこの屋敷が、北海道を代表して全国に誇れる文化財として存在しつづけますよう、心から願っています。
2023年3月吉日
旧相馬家住宅館長